美容室に限らずサービス業全般で
「高額なのに全く予約が取れないお店」
「格安で多くのお客様にサービスを提供するお店」
上記のような二極化が進んでいます。ただ、上記はいずれも資本力を持ったブランド店やチェーン店の手法なので、個人や中小店舗が同じ戦略で運営しても太刀打ちできません。
では個人や中小店舗はどのように集客を行えばよいのでしょうか?
先程、二極化が進んでいるとお伝えしましたが、あくまで業界上位の店舗状況を見た場合であり、全体の数では中間層が圧倒的に多いです。
今回は美容室業界のトップではなく、成功している中間層の店舗がどのように集客を行っているのかを紹介したいと思います。
多くの美容室が抱える集客の課題とは?
新規顧客の獲得
多くの美容室が抱える一番の悩みは「新規顧客の獲得」です。特に開業したばかりの美容室にとっては新規顧客の獲得は死活問題です。新規顧客の獲得が難しい理由として大きく2つあります。
毎年多くの美容室が開業している
日本全体の人口が減っている中で美容室業界の売り上げ規模は頭打ちになっています。それぞれの美容室が新期顧客獲得のために「クーポン」や「サブスクモデル」など独自サービスを展開しているので、新規顧客の獲得はより難しくなっています。
集客方法の多様化
インターネットが発展する前は「チラシ」「看板」など集客方法が限られていましたが、最近では「SNS」や「インフルエンサーの利用」など集客手法が多様化しており、最適な手法を選択することが重要です。
リピート率が低い
「リピート率」とは新規顧客のうち再来店する人の割合を表し、下記式で算出されます。
リピート率(%)=再来店した顧客数(人)÷新規顧客数(人)×100
一般的に美容室業界では算出する際の期間を約3ヵ月(90日間)と設定することが多く、全国の美容室における90日間のリピート率の平均は30%と言われております。
「初回割引が目的」「別のエリアに引越し」など再来店しない理由には店側が関与できない事情もありますので、リピート率を100%にすることは不可能ですが、リピート率が低い場合は下記項目を見直してみてください。
- ターゲットに合った広告・集客ができているか
- ターゲットに合ったお店・雰囲気づくりができているか
- 顧客ニーズに合った技術提供ができているか
- 価格以上の価値を与えられているか
- 再来店するような訴求ができているか
「1:5の法則」とは?
1:5の法則とはビジネス用語で新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかるという法則を表します。
美容業界でも同様で新規顧客にサービスを利用してもらう為には既存顧客の5倍の広告費・宣伝費用がかかるということです。開業当初は新規顧客獲得のためにまとまった資金が必要になるのは当然です。
つまり、美容室の集客を安定させるためには
「資金を投入して新規顧客を獲得する」→「獲得した新規顧客のリピート率を上げる」
上記フローが非常に重要となります。
美容室の集客力を上げるために効果的な方法
1. SNS(X・Instagram)の利用
最近ではXやInstagramなどのSNSから直接予約を行うお客様が増えてきています。
特にInstagramは画像・動画に特化しているので美容室と親和性が高く、「いいね」やDMなどお店に来たことがない潜在顧客との接点を持つことが可能なので、顧客獲得には必須のツールと言えます。
2. ターゲットユーザーの明確化
美容室に行った際に「なんか思っていたイメージと違ったな」と思うことはありませんか?
例えば「18歳の女子高生」をターゲットにしたお店に「30歳の男性会社員」の方が来店したら、どんなに技術が優れていても再来店にはつながりづらいでしょう。
「集客を増やしたい」という思いからターゲット層を広げると上記の様なズレが生まれ、新規顧客を獲得できてもリピート率が下がってしまいます。
ターゲットユーザーを明確化するために「30代 独身 男性 会社員 営業職」のようなペルソナを設定することが重要です。
3. ターゲットユーザーに合った広告
ペルソナを設定したら、対象人物に最もリーチできる広告を選択します。
ターゲットを絞ることで絶対数は下がりますが、お店のコンセプトに合ったお客様にサービスを提供できるのでリピート率は上がり、結果的に集客効果は高まります。
4. お客様のニーズに合った接客
「接客が鬱陶しい」
「カット中、無言で気まずい・・」
など人によって好みの接客は違います。
マニュアル通りに接客を行えばトラブルになる可能性は低いですが、平均点以上の印象を与えることはできません。
新規のお客様にはしっかりとヒアリングを行い、お客様が求めている接客を行うことが重要です。
5. 次回来店のきっかけを作る
「次回も宜しくお願いします」と名刺を渡すだけでは、リピート率の向上には繋がりません。
先述したように新規顧客のサービスには5倍の宣伝費がかかるのであれば、多少割引をしてでも既存顧客にサービスを行う方が費用対効果は高いです。
- 次回の来店予約で○○Off
- 2か月以内の来店で割引
など再来店のきっかけを作ることも重要です。
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