開業時に知っておきたい保険の手続き <会計の窓> 開業時に知っておきたい保険の手続き <会計の窓>

店舗開業時に知っておきたい労働保険の加入手続きと年度更新

そもそも労働保険とは?

労働保険とは労災保険と雇用保険を合わせたものをいいます
労働者の雇用や生活を守るために作られた国の制度です

〜労災保険の目的と加入対象〜

労災保険の目的は、業務上の怪我や病気で働けなくなった労働者の生活を守り療養費などを補償することにあります

正社員やアルバイト、パートを問わず従業員を一人でも雇っている事業所は原則として労災保険に加入しなければなりません

〜雇用保険の加入対象〜

雇用保険に加入するのは正社員の他、所定労働時間が週20時間以上で一定の条件を満たすパートやアルバイトの労働者を含みます
※平成20年1月1日以降は65歳以上の労働者も雇用保険が適用されるようになり、また平成32年度からは64歳以上の労働者からも雇用保険料が徴収されることになりました

※労働保険の加入対象にならない者
労働保険の加入対象にならないのは、会社の代表者や取締役、自営業の個人事業主とその家族などになります

労災保険加入手続きについて

労働保険は管轄の労働基準監督署へ以下の書類を提出します

・労働保険関係設立届
・労働保険概算保険料申告書

提出期限は保険関係が設立した日の翌日から10日以内
労働保険概算保険料申告書の提出期限は50日以内(納付期限も50日以内)

雇用保険加入手続きについて

雇用保険は所轄の公共職業安定所(ハローワーク)に必要書類を提出します

・雇用保険適用事業所設置届
・雇用保険被保険者資格取得届
・労働保険関係設立届
・労働保険概算保険料申告書

雇用保険被保険者資格取得届は労働者1人に月1枚提出
提出期限は労災保険と同様、雇用した日の翌日より10日以内

【豆知識】
労働保険の負担割合
労災保険の保険料はすべて事業所が負担します

労働保険似加入すると事業の種類によって定められた保険料率にもとづいて保険料を納めます
その他一般の事業の場合 1000分の3

労災保険料=労災保険対象従業員の賃金総額×労災保険料率

雇用保険の負担割合
雇用保険料率は一般の事業の場合、事業主負担1000分の6 労働者負担1000分の3(平成30年度)

 雇用保険料=雇用保険対象従業員の賃金総額×雇用保険料率

賃金の総額に含まれるもの
各保険料の計算式にある賃金の総額には、基本賃金などのほか、賞与や通勤手当、残業手当、扶養手当、住宅手当などの各種手当も含みます

労働保険の申告と納付(年度更新)

年度更新とは?
年に一度、労働保険料を納付する手続きを年度更新といいます

従業員の1年分の給与(給与総額) × 雇用保険料率/同再保険料率/一般拠出金率 = 労働保険料

労働保険料は、これから1年先までの保険料を前払いすることが義務付けられています
しかし、1年先までの従業員の給与はこの段階では未定のため、算出できません
そこであくまで仮の額として過去1年間の従業員の給与を元に算出し、納めることになります

年度更新の手続き方法
仮の額として労働保険料を納付する年度更新手続きですが、具体的には

① 前年に仮納付した保険料の清算
② 次の1年分の保険料の仮納付を行います

① 前年に仮納付した保険料の清算とは?
年度更新はこの清算作業からはじまります
前年に納付した保険料は仮の額なので現時点での実際の保険料(確定保険料)を計算し、過不足を清算する必要があるのです
(1年間の間に従業員の給与や人数が増減するとズレを調整することになります)

② 次の1年分の仮の保険料(概算保険料)とは
次の一年の仮の保険料は従業員の給与・人数が大幅に変わらなければ、①の確定保険料とほぼ同額になります。これを概算保険料といいます
以上の①で清算した額と②の1年分の仮の保険料を併せて納付を行います
この保険料を毎年6月1日から7月10日の間に申告と納税をすることになります

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