開業にかかる費用について 開業にかかる費用について <会計の窓>

【個人事業主が開業したら

 毎月の経費や売上を計上する

 ちょっとその前に

 

★ まずは開業するためにかかった諸経費を帳簿につけよう!!!

Ⅰ.「開業費」とは、経費??

  「開業費」とは、事業を開始するまでの間に、開業準備のために特別に支出する費用

➡ 開業前の準備活動に必要となった費用は「開業費」で処理しますが、実は開業費は経費ではありません。 「繰延資産」という資産の科目になります。

いったん資産の科目で処理し、その後毎年少しずつ経費にしていきます。(これを「償却」といいます)

 

なぜこのような処理をするのか??

➡ 開業前の準備費用があるから今後ずっと仕事をしていくことができる、つまり開業年度だけの費用ではなく、それ以降の年度にも影響する支出だからです。「開業年度だけの経費にはならない」のです。

 

「繰延資産」とは??

➡「すでに代金を支払済み、または支払う義務が確定し、サービスや物の提供を受けているが今年だけでなく翌年以降にも影響を与えるもの」を指します。

 

Ⅱ.開業費の範囲

  ・土地、建物等の賃借料

  ・電話、インターネットなどの通信費

  ・事務用品、消耗品

  ・使用人の給料

  ・電気、ガス、水道代

  ・保険料

  ・印鑑や名刺の作成費用

  ・チラシやウェブサイトなどの広告宣伝費

  ・打ち合わせのための交通費

  ・打ち合わせのための飲食費

  ・店舗の新装工事

 

ポイントは、「すべて、開業のために要した支払であること」

開業費は、税務上、税務署に届け出る「開業届け」に記載する「開業日」より前に支払った経費が対象になります。

 

しかし、以上のものがすべて開業費になるわけではありません。10万円以上の固定資産は開業費ではなく、固定資産として減価償却で経費にしていきます。パソコンや器具、店舗の新装工事代などは開業費としては別に固定資産として資産計上します。店舗の敷金、保証金なども資産として計上します。

 

開業費として認められない支出の例

・固定資産

 ➡ 店舗の器具備品、家具、パソコンなどの電子機器、自動車など1点で10万円以上の固定資産は、開業費とすることはできません。固定資産として資産科目に計上し、耐用年数によって毎期末に減価償却します。

・店舗の敷金

 ➡ 敷金のように将来返却されるものは開業費には入れずに、開業費付で敷金(資産科目)として計上します。

・商品や材料の仕入代金

 ➡ 開業前に仕入れた商品や、商品を作るための材料など、開業後に収益をあげるために販売するものは開業費にはなりません。開業前の仕入は開業日付けで、開業後の仕入と同様に売上原価として計上します。

 

Ⅲ.開業費を費用化する方法

開業費は固定資産のように、繰延資産としていったん資産計上してから減価償却のように費用化していきます。

⓵60ケ月(5年)の均等償却

⓶好きな時に費用化する任意償却

 ⓶の場合、開業年度に一括償却をすることもできれば、利益の多い年に償却することもできます。

 ➡ 開業費の範囲内で、好きな時に好きな金額を費用として計上できる

 

固定資産と繰延資産

【固定資産の要点】

固定資産の減価償却は、経営状況により任意に行うことなく、定率法、定額法その他の方法に従い毎期継続して規則的な償却を行う

【少額の減価償却資産】

減価償却資産のうち、少額のものについてはその取得した事業年度において費用処理することができる

【繰延資産の要点】

創立費、開業費、開発費、株式交付費、社債発行費、新株予約権発行費は原則として費用処理する。繰延資産として資産に計上することができる

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