法人化のメリット、デメリット① <税務の窓>

■法人化のメリット、デメリット

個人事業主が軌道にのってきた時に考えるのが、法人化だと思います。

以下に、法人化のメリット、デメリットを整理します。

 

  • 法人化のメリット

①消費税の免税事業者になる

②社会的な信用力が上がる

③事業継承が容易になる

④代表者の給与の給与所得控除が受けられる

⑤減価償却費の計上年度を任意で調整できる

⑥欠損金の繰越控除期間が9年と長くなる

 

  • 法人化のデメリット

①利益がでていなくても法人住民税(均等割り)の負担がある

②交際費の限度額がある

③社会保険の加入で会社負担分がある

④設立に費用がかかる

⑤商業登記が必要

 

今回は、メリット、デメリットの各①について詳しく説明します。

 

まず、メリット①の、「消費税の免税事業者になる」についてです。

そもそもどういう場合に課税事業者になるのか、免税事業者になるのかを以下に整理します。

 

◇個人事業主の場合・・・

・基準期間(個人事業主の場合は、前々年の1月1日~12月31日の期間)の売上高が1,000万円以下の場合は、免税事業者

・基準期間の売上高が1,000万円を超えると、翌々年からは課税事業者

・特定期間(個人事業主の場合は、前年の1月1日~6月30日の期間)に売上高が1,000万円を超え、かつ特定期間の給与支払額の合計が1,000万円を超えると翌年より課税事業者

 

◇法人の場合・・・

・基準期間(法人の場合は、前々事業年度開始から終了までの期間)の売上高が1,000万円以下の場合は、免税事業者

・基準期間の売上高が1,000万円を超えると、翌々年度からは課税事業者

・特定期間(法人の場合は、前事業年度開始の日から6ヶ月の期間)に売上高が1,000万円を超え、かつ特定期間の給与支払額の合計が1,000万円を超えると翌年度より課税事業者

 

個人事業主と法人では、「基準期間」「特定期間」の考え方が違うだけで、消費税の免税事業者になるか課税事業者になるのかの判定基準は基本的に一緒です。

 

メリット①の「消費税の免税事業者になる」というのは、例えば、個人事業主の時に基準期間の売上高が1,000万円を超えていて、翌々年から課税事業主になることが確定していたとしても、法人化すると、またそこからの課税判定がスタートとなり、個人事業主の時の判定はリセットされます。

つまり、消費税の免税事業者の期間が延びるということです。

 

続いて、デメリット①の法人住民税の負担についてです。

個人事業主の場合だと、利益がでていなければ所得税を納める必要はないのですが、法人になると、利益がでていなくても法人住民税の均等割りだけは納めなければなりません。

例えば、資本金1,000万円、従業員50人以下の場合は、年間7万円です。

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